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第13期 産業廃棄物処理業経営塾 開塾のご挨拶

田中 勝
産業廃棄物処理業経営塾 塾長
田中 勝
(岡山大学 名誉教授)

 世界では膨大(2010年度には約150億トン)な廃棄物が毎年排出されていますがその多くはまだきちんと収集もされていませんし、適正な処理がされていません。地球にある限られた資源が、私たちの豊かな生活や経済活動を支えていますが、その過程で多くの産業廃棄物が排出されています。私たちの豊かな生活を維持しながら、資源を大切にする社会、環境を大切にする社会、すなわち循環型社会(3R社会)の構築には、廃棄物の戦略的なマネジメントが重要な鍵を握っているのです。

 五年前に東日本大震災、津波、それらが引き金になり引き起こした福島第一原子力発電所の事故など、今まで世界の何処も経験しなかったような、大変困難な問題に私たちは直面しました。この教訓を踏まえ、巨大地震など大規模災害発生時に、大量発生災害廃棄物の円滑な処理を実現するための処理体制が検討されています。その様な時の災害廃棄物の迅速な処理のために、産業廃棄物処理業の皆さんの協力が不可欠であり、日本の復興のために力を発揮してほしいと期待しています。

 経営塾では産業廃棄物処理業界に『読み、書き、そろばん』の出来る、実力のある経営者を育てることが出来ればと願っています。「読む」という意味には、文字に書いた文章を日本語であろうが外国語であろうが読めるということもありますが、先を読む力、人の話の本質を読む力も含まれています。物を作れば、それらは必ずいずれ廃棄物になるので、製造者は廃棄物になった後のことを読んで、物の設計や素材の選定をすることが求められています。Design for Environmentと言います。先を読むこと、これが廃棄物学の基礎です。 次に「書く」ですが、会議の議事録を執ったり、挨拶文を書くことも重要ですが、企業の将来ビジョンを描き、それを達成するシナリオを「書く」ことが経営者にとっては重要なのです。「そろばん」は、どのような選択をすれば自分にとって得になるかを判断する能力です。会社にとって、社会にとって、日本にとって、今や地球にとって得なことを判断し、経済的な側面だけでなく社会の信頼を向上する上でプラスになるかどうかの判断が出来ることがますます重要であると思われます。このように人間力を高める「読み、書き、そろばん」の能力を高めていただきたいと思います。

 日本の産業廃棄物処理技術は、世界に誇る高いものを持っています。目を国内だけでなく国外に向けると、世界にはまだまだ日本の経験や技術を必要とする国がたくさんあり、またそのような経験やノウハウを蓄積していかなければなりません。世界を視野に海外に進出できる実力を身につけていただきたいと思います。

  どうか皆さんが、産業廃棄物処理業の経営に係わり、地球を磨く掃除人であり、地球の病気を治療するお医者として地球健康の名医になっていただきたいと思います。私たちはこのように重要な産業廃棄物処理業に係われることを誇り(Pride)に思い、3R社会の構築を夢(Dream)見て又、廃棄物問題の解決は自分たちの使命(Mission)だと思って取り組んでください。PDMを常に心に抱けるように経営塾で学んで欲しいと思います。