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第14期 産業廃棄物処理業経営塾 開塾のご挨拶

田中 勝
産業廃棄物処理業経営塾 塾長
田中 勝
(岡山大学 名誉教授)

 世界の人口は2000年には60億人でしたが2050年には90億人になると推定されています。人口の増加と経済成長とともに、人々の購買力は向上し、社会でより多くのモノが生産・消費され、それらは最終的には廃棄物となります。 世界の廃棄物発生量は2010年には105億トン/年が2050年には220億トン/年になると推定されました。これらが廃棄物処理業界により回収され、リサイクルや処理処分がされます。一方、限られた資源や、環境容量を持っている地球の存続のために、私たちの豊かな生活を維持しながら、資源を大切にする社会、環境を大切にする社会、すなわち循環型社会の構築が求められており、それには廃棄物分野の高い技術やノウハウを生かした戦略的なマネジメントが重要になってきました。

 世界の廃棄物は未だ収集もされない、収集されても野焼きを伴うオープンダンピングという、空き地に投棄するレベルの低い処理がされています。ところが経済の発達とともに、環境負荷の少ないリサイクルや、焼却処理等の中間処理の導入が進み、高いレベルの適正処理が求められるようになりました。そのための投資も拡大し、今や世界中で高度な技術やノウハウを活用する専門の廃棄物処理業者が必要とされています。日本にも専門の廃棄物処理業者が育ってきていますが、欧米のメジャーのように、資金力、技術力、人的資源の充実した、国際競争にも負けない企業に育って欲しいと期待しています。そのような企業に育つことが、国内における廃棄物処理においても、適正処理が保証され、安心して処理を委託される廃棄物処理企業が育つことになるわけです。

 産業廃棄物処理業経営塾では産業廃棄物処理業界に『読み、書き、そろばん』の出来る、実力のある人材を育てることが出来ればと願っています。「読む」という意味には、文字に書いた文章を日本語であろうが外国語であろうが読めるということもありますが、先を読む力、人の話の本質を読む力も含まれています。物を作れば、それらは必ずいずれ廃棄物になるので、製造者は廃棄物になった後のことを読んで、物の設計や素材の選定をすることが求められています。先を読むこと、これが廃棄物学の基礎です。次に「書く」ですが、会議の議事録を執ったり、挨拶文を書くことも重要ですが、企業の将来ビジョンを描き、それを達成するシナリオを「書く」ことが経営者にとっては重要です。「そろばん」は、どのような選択をすれば社会にとって得になるかを判断する能力です。社会にとって、日本にとって、今や地球にとって得なことを判断し、経済的な側面だけでなく社会の信頼を向上する上でプラスになるかどうかの判断が出来ることがますます重要であると思われます。このように人間力を高める「読み、書き、そろばん」の能力を高めていただきたいと思います。

 廃棄物処理業界は循環型社会の構築に貢献しています。皆さんは、このように重要な廃棄物処理業界で活躍できることを誇り(Pride)に思い、欧米の企業に負けない企業になることを夢(Dream)見て、又世界の廃棄物の処理に関わり問題の解決は自分たちの使命(Mission)だと思う、PDMを大切にしてください。PDMを常に心に抱けるように経営塾で学んで欲しいと思います。