ご挨拶

循環型社会の推進 ~持続可能な社会づくりに貢献する~

 公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団は、1992年に国、地方自治体および産業界の協力のもと設立され、産業廃棄物処理業界の育成・振興と、産業廃棄物の適正処理の推進に取り組んでまいりました。
 これまで当財団では、債務保証事業や助成事業による設備導入・技術向上支援、経営塾の開催等を通じた人材育成・経営力強化に加え、不法投棄による支障の除去やPCB廃棄物の適正処理への支援など、産業廃棄物の適正処理を確保するための各種事業を、継続的に実施してまいりました。
 近年では、2050年カーボンニュートラルの実現や資源制約への対応を背景に、サーキュラーエコノミー(循環経済)への転換が、国内外で加速しています。こうした流れの中で、産業廃棄物処理業は、単に廃棄物を「処理」する産業にとどまらず、廃棄物等を適切に再資源化し、動脈産業へとつなぐ資源循環の重要な担い手として、その役割と期待を一層高めています。
 我が国においても、サーキュラーエコノミーへの移行が国家戦略として位置付けられ、2025年11月には「再資源化事業等高度化法」が全面施行されるなど、資源循環の取組を後押しする法制度の整備が進みました。これにより、再資源化の高度化や動静脈連携の促進に向けた制度的基盤が整い、資源循環を持続的な事業として展開していくための環境は、着実に前進しています。今後は、こうした制度を十分に活かしながら、現場レベルでの具体的な取組を一つひとつ積み重ねていくことが、ますます重要になるものと考えています。
 一方で、資源循環を持続的な事業として定着させていくためには、動脈・静脈双方の相互理解や情報共有、さらには品質・コスト・供給安定性(QCD)の確保など、依然として乗り越えるべき課題も少なくありません。これらの課題に対しては、関係者が本音で議論し、現場の実情を踏まえながら、官民が連携して解決策を見出していくことが不可欠であると考えています。
 当財団は、「廃棄物処理と資源循環のエキスパート集団へ」というビジョンのもと、これまで培ってきた知見やネットワークを活かし、産業廃棄物処理業界が資源循環社会の中でその役割を十分に果たせるよう、引き続き実務に根差した支援を行ってまいります。適正処理の確保という原点を大切にしつつ、資源循環の加速に向けた取組を、関係者の皆様とともに進めていく所存です。
 今後とも、当財団の活動へのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

                                                                2026年4月

公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団

理事長 寺田 正人

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