第17期 産業廃棄物処理業経営塾 開塾のご挨拶

産業廃棄物処理業経営塾 塾長 田中 勝 (岡山大学 名誉教授) 産業廃棄物処理業経営塾 塾長 田中 勝 (岡山大学 名誉教授)

2004年から毎年開塾していた産業廃棄物処理業経営塾が2020年度は開塾出来ませんでした。新型コロナウィルスの急速な蔓延と感染者の増大を受けて、4月に緊急事態宣言が出されたためです。世界の感染者は21年1月末には1億人を超える勢いです。今は新型コロナウィルス感染症のパンデミックのさなかですが、感染防止対策を徹底した対面講義とオンラインの講義の併用で、開塾することにしました。廃棄物処理は私たちの生活や事業活動には必要不可欠なエッセンシャルワークです。一日も中止するわけにいかないのです。そのための研修や教育も止めるわけにはいかないとの思いからです。世界の廃棄物処理は未だ低いレベルの処理しかされていないところが多いのです。衛生状態を良くし、公衆衛生のレベルを高め、伝染病や感染ウイルスの無い生活環境の保全に貢献する廃棄物の適正処理が必要なのです。

経営塾では産業廃棄物処理業界に、『社会の潮流を読み、将来の実行可能な事業企画案を書き、企業の成長戦略』という読み、書き、そろばんが出来る人材を育てることが出来ればと願っています。「読む」という意味には、日本語や外国語で読めるということもありますが、発言する力も重要です。次に「書く」ですが、挨拶文を書くことも重要ですが、企業の将来ビジョンを描き、それを達成するシナリオを「書く」ことが経営者にとっては重要です。「そろばん」は、多くの選択肢から何を選択すれば企業の成長になるかを判断する能力です。経済的な側面だけでなく社会の信頼を確保するための判断が出来ることがますます重要でなってきたと思われます。このように人間力を高める「読み、書き、そろばん」の能力を高めていただきたいと思います。

 

国連は、持続可能な開発目標SDGsを掲げて、世界の国々や企業、個人に取り組みを求めています。皆の努力で世界は平和な社会、豊かな社会になるでしょう。その結果、世界の人口は増加し経済成長とともに、人々の購買力は向上し、社会でより多くのモノが生産・消費され、廃棄物の増加が見込まれます。廃棄物工学研究所の推計予測では世界の廃棄物排出量は2020年には140億トン/年が2050年には320億トン/年となりました。これらが廃棄物処理業界により回収され、リサイクルや処理処分がされます。一方、限られた資源や、環境容量を持っている地球の存続のために、私たちの豊かな生活を維持しながら、資源を大切に、環境を大切にする社会、すなわち循環型社会の構築が求められており、それには廃棄物分野の高い技術やノウハウを生かした戦略的なマネジメントが求められています。

 

廃棄物処理業界におられる皆さんは、世界に求められているこのような循環型社会の構築に貢献することができるのです。皆さんには、このように重要な廃棄物処理業界で活躍できることを誇り(Pride)に思い、欧米の企業に負けない一流の企業にすることを夢(Dream)見て、又廃棄物処理は私たちに任してもらいたいという使命感(Mission)を持ってもらいたいと思います。この誇り、夢、使命感のPDMを大切にしてください。PDMを常に心に抱けるように経営塾で学んで欲しいと思います。

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