2025年秋号表紙

財団通信(ご報告)

【ご報告1】産廃懇話会施設見学会を実施しました。

 産廃懇話会では、令和7年9月25日に計14名(財団を含む。)が参加して、千葉県市川市の(株)ハイパーサイクルシステムズ、東京都江戸川区の(株)日成ストマック・トーキョーの各本社工場を見学しました。

 参加者は、JR 二俣新町駅からマイクロバスで両工場を訪問し、東京メトロ浦安駅で解散しました。

 各施設の概要は、次のとおりです。

(株)ハイパーサイクルシステムズ 本社工場

 同社は、家電リサイクル法が施行されることを見越して、1998年4月にBグループに所属する家電メーカー4社が中心となって設立されました。

 

 主な事業としては、同法で定めている4品目(冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビ)の他、パソコン機器をメインとする産業廃棄物の解体や選別を行っています。当該製品の”素材”として蘇らせるマテリアルリサイクルを実現しています。

ハイパーサイクルシステムの見学の様子 ハイパーサイクルシステムの見学の様子

(株)日成ストマック・トーキョー 本社工場

 同社は、1973年5月に創業して以来、建築系産業廃棄物の収集運搬・中間処理(破砕・圧縮梱包)を行ってきました。1996年4月には東京23区内で初となる屋内型の処理施設を稼働させ、リサイクル率の向上と最終処分量の低減に努めてきました。

 

 事業を行うにあたって、「三方良し」の精神で、顧客満足はもちろん、社会や社員への貢献を常に考え、近隣で生活している方々に配慮した粉塵・振動等への万全の対策や業界のイメージ向上、職場環境の改善に意識をもって取り組んできたとのことでした。

日成ストマック・トーキョーの見学の様子 日成ストマック・トーキョーの見学の様子

 参加者の皆様は、普段なかなか現場を見る機会が無いこともあり、真剣に説明者の話に耳を傾けていました。

 特に、最近は電線が盗まれる事案も多くなっていることもあり、電線に関する質問が出ていたことが非常に印象に残りました。

【ご報告2】動静脈連携推進会議プロジェクトを実施しています。

はじめに

 循環経済への移行加速化が求められている中で、産業廃棄物処理事業振興財団(以下「財団」という。)では、2024年に関係26機関へ資源循環のための動静脈連携を進める上での課題等についてヒアリングを行いました。このヒアリングで、動静脈連携推進の旗振り役として、静脈産業、動脈産業、自治体、金融機関等とのネットワークを有する財団へ期待する声が多くあったことから、本年度、一般財団法人環境対策推進財団の研究助成を受けて、動静脈連携推進会議プロジェクトをスタートさせました。

 このプロジェクトは、産業廃棄物の有効な資源化及び資源化された再生材の利用拡大に繋がる動静脈連携を効果的に進めることを目的としており、そのための中長期的な視点での検討を行う場として、財団に「動静脈連携推進会議」を設置したところです。

1.動静脈連携推進会議の設置と検討事項

 「動静脈連携推進会議」(以下「推進会議」という。本年10月設置。)では、動静脈連携に関心を持つ事業者、業界団体、自治体等の間の円滑なコミュニケーションを促進し、動静脈連携を進めるための解決すべき課題等の洗い出しや関係者間の情報共有を図るとともに、課題解決に向けた各種活動を行うこととしています。

 具体的には次の活動について、今後、活動別に関係者によるワーキンググループを設けるなどして検討を進めることを予定(一部既に実施。下記2参照。)しています。

  1. 動静脈連携に関する情報収集、情報提供及び課題解決の場の構築
  2. 各種会合及びセミナー等の開催
  3. 各地域における動静脈連携モデルの構築及び事業化の支援
  4. 再生材における資源化仕様の指標化についての検討
  5. 関係機関等への提言
  6. その他の動静脈連携推進に係る活動

2.これまでの取組状況

 推進会議の具体的な取組として、現在、自治体と連携した動静脈連携推進セミナーの開催の準備、具体的な地域での動静脈連携モデル(再生材利用実証事業等)の検討、動静脈の事業者との再生資材の資源化仕様のあり方等の検討を、外部の関係者のご協力を得て、進めています。

3.推進会議への参加について

 各ワーキンググループを設置次第、関係の方々にご案内を差し上げますのでご参加賜りますようお願い致します。

4.情報公開、お問い合わせ先

<問合せ先>

公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団  兼子、山脇

TEL:03-4355-0155 FAX:03-4355-0156

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